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2006年04月13日

アニメと原作者

 ちょっと思い出話をします。

 まぶらほがアニメになった時、俺はほぼ毎週収録に立ち会っていました。特に意見を言うわけではありません。本当に立ち会っているだけ。
 収録スタジオというのはそれほど広いわけではなく、ちょっと人が集まるとすぐに一杯になってしまいます。特に用事もないのにだらだらしているのはさすがにまずいかなあと思いつつ、スポンサーや制作会社の人と雑談ばかりしてたんですが。
 そうしたらある日、女性声優さんから「いつも現場まで来ていただいて、本当にありがとうございます」と言われました。ただのお世辞だろうと思って「たいしたことしてないですよ」とか返事をしたんですが、その人はこう続けました。
「原作の先生方は、最初の一話だけを見て『こんなのは自分の作品ではない』と帰ってしまい、それっきり来てくれない人がたくさんいます。わたしはそれがとても悔しくて、悲しかったんです。だから来てもらえるだけで本当に嬉しいんです」
 俺ははっとして、以後収録は欠かさず出るようにしました。「他人を喜ばせるのが商売なのだから、声優にも喜んでもらうべきだ」と思ったのです。

 実際問題として、距離、時間の制約から収録に行けないことが多いとは思います。しかし、ただ現場にいるだけで喜んでもらえるのなら、これほど楽なこともありません。昨今、多数のライトノベルがアニメ化されていますが、「作者にはなるべく収録に立ち会って欲しいなあ」と考えている次第です。